平均的

正常な発育に必要不可欠な葉酸

妊婦さんにとって葉酸がとても重要な栄養素だということは広く知られてきました。
しかし、なぜ大切なのか、不足するとどのようなトラブルが起きるかということは、あまり知られていないように思います。
葉酸は実はビタミンの一種で、ビタミンCと同じような水に溶ける水溶性ビタミンという栄養素です。

この葉酸は体を構成する細胞の働きにとって、とても大切な働きをしています。
葉酸は細胞分裂をするときに活躍します。
特に新しく核酸(DNA)を作るときの主要な材料になっているのです。
したがって、葉酸が体の中で不足していると、細胞分裂が頻繁に行われる器官に不具合を起こす事に繋がってしまいます。

例えば、骨髄などの造血幹細胞(赤血球や白血球の元になる細胞)の機能のトラブルは、深刻な貧血を引き起こす事があります。
長い間貧血が続くと子供の発育に悪影響を及ぼしたり、成長に大きなマイナス要素になってしまいます。
また、葉酸は細胞の中の細胞分裂をコントロールする遺伝子の働きにも関与していると言われ、葉酸が癌の発生を抑制するように機能しています。
さらに、葉酸が大切な働きをしているのは胎児の成長にとっても同じ事です。
胎児は全身で細胞分裂が行われているので、大人の体より葉酸の不足に対して敏感な存在です。
妊娠初期のまだ脳や脊髄が作られている段階で葉酸が不足してしまうと、左右の背骨が上手く背中で左右から合体せず、脊髄神経が保護されないまま成長してしまう二分脊椎症を引き起こす可能性が示唆されているなど、実はかなり重要な役割を担っているビタミンなのです。

この葉酸は生まれた後にも非常に重要な働きをします。
生まれたての赤ちゃんが成長するときにも盛んに細胞の分裂が行われ、このときの栄養素は主に母乳から供給されています。
お母さんの母乳を作るときにも、母乳の成分としても葉酸はとても大切な栄養素です。
お母さん自身が葉酸などのビタミンを摂取する事で、赤ちゃんに大切な栄養素を届けてあげる事が必要です。